筑紫大地震の地割れ 久留米の神道遺跡
 日本書記通り「幅6メートル」 679年にM7クラス
 久留米市教委は20日、神道遺跡(同市御井旗崎1丁目)で、幅約6メートルの地割れ跡=写真=を確認したと発表した。日本書紀に679年(天武7)に発生したとの記述がある「筑紫大地震」で生じたとみられるという。日本書紀には「幅6メートルの地割れが起きた」と記されており、市教委は「当時の地震の大きさや記述の確かさが裏付けられた」としている。
 筑紫大地震は、筑後平野南端に横たわる活断層「水縄(みのう)断層」付近を震源とし、規模はマグニチュード7前後と推定されている。発生時期と震源地が特定されている地震では国内最古とされる。
 日本書紀の天武七年十二月条には、地震で広さ2丈(約6メートル)、長さ3千丈余り(約10キロ)に地面が裂け、丘が崩れて民家が壊れずに動いた、などと記されている。
 市教委によると、地割れ跡は水縄断層の西端付近にある。南北約6メートルの幅で50センチ程度下方へずれ落ちている。断層が地震でずれ、その影響で地割れが生じたとみられる。
 市内では、筑紫大地震の跡とみられる断層や地割れなどが約20カ所で確認されている。
 25日午前11時から現地説明会がある。(朝日)

日本書紀」記述の地震跡か・福岡で同規模の地割れ発見
 日本最古の地震記録として「日本書紀」に記載された大地震の跡とされる福岡県久留米市などの活断層「水縄断層系」で、同書の記述と同規模の地割れ跡が見つかり、同市教育委員会20日、発表した。同市教委は「『日本書紀』の記述を裏付ける貴重な発見」としている。
 日本書紀には、679(天武7)年12月に「筑紫国」で大地震があり、地割れの跡は幅2丈(約6メートル)、長さ3000余丈(約10キロ)に及んだと記されている。
 今回確認された地割れ跡は、同断層系の西端に位置し、最大幅約6メートルで、日本書紀の記述と一致していた。長さは約7メートルだった。
 水縄断層系は、福岡県の浮羽町から田主丸町を経て久留米市に至る、ほぼ東西方向に延びる20数キロ。航空写真や地形調査で確認され、日本書紀に記された大地震の跡であることが指摘されていた。活動周期は約8000―1万2000年とされる。〔共同〕 (18:20)