またこんな記事が

ゆとり教育」見直し 学力低下を懸念 文科相方針
 中山成彬文部科学相は「ゆとり教育」を反省し、新学習指導要領の全体的な見直しを進める考えを表明した。十五日付で発表された小・中学生を対象とした「国際数学・理科教育動向調査」(TIMSS2003)で中二理科が前回の四位から六位に低下、平均点も中二数学と小四の算数・理科で前回よりダウンするなど、小・中学生の基礎学力低下が明らかになったことを受けたもの。歴代の大臣で学力低下を認めた上で、ゆとり教育の見直しを打ち出すのは初めて。
 児童生徒の学力低下の傾向は、高校一年生の読解力などの低下が明らかになった経済協力開発機構OECD)の学力調査(PISA)に続くもの。中山文科相は二つの結果から、「とても世界のトップレベルといえない状況を厳しく受け止めないといけない」と述べた。
 その上で、文科省が「新学力観」として進めてきた「ゆとり教育」について、「生きる力を育てようとしたが、必ずしもそうなっていないことは反省しないといけない。このままでいいのだろうかという全体的な見直しをしなければいけない」と言及。さらに、「余裕を持って基本的なことを教え、自ら考えられる前向きの子供たちを育てようということだったが、それが必ずしもそうなっていないことを今回の調査結果が示した。対策を講じていかなければならない」と述べ、全国学力調査の導入などで「ゆとり教育」の見直しを進める考えを示した。
 これを受け、文科省は、昭和四十一年に日教組の反対などで廃止された全国学力調査の導入を検討するプロジェクトチームを設置する一方、文科相の見解を伝えるため、二十四日に都道府県教委の担当者を集めた会議を開催し、周知徹底を図る。(産経新聞)

 本当に『ゆとり教育』が悪いのか。日本が豊かになり、価値が多様化し、海外で日本人のスポーツ選手が多く活躍するようになった今、今さら学力や試験一辺倒の競争をさせても、もう後戻りすることはできないだろう。

 中3男子が飛び込み自殺?ゲーム巡り母と口論後に
 14日午後11時55分ごろ、川崎市高津区久本のJR南武線武蔵新城武蔵溝ノ口駅間で、同市宮前区、市立中学3年の男子生徒(15)が川崎発立川行き下り普通電車(6両編成)にはねられて死亡した。
 神奈川県警高津署の調べによると、列車の通過直前に男子生徒が線路に立ちふさがったのを運転士が目撃しており、同署は自殺の可能性があるとみている。
 調べでは、男子生徒は同日夜、インターネットのゲームで遊ぶ時間をめぐって母親(41)と口論になった。母親が時間を決めて遊ぶよう求めたところ、男子生徒は「対戦型ゲームは相手がいるので、時間を区切られるとできない」と反論し、午後10時過ぎに自宅を飛び出していた。
 男子生徒は母親と祖母の3人暮らし。以前からゲームに熱中しており、母親とは頻繁に言い合いをしていたという。
 この事故でJR南武線は上下8本に最大53分の遅れが出て乗客4800人に影響が出た。(読売新聞) - 12月15日13時31分更新

 これを読んで、以前、どれほど意味のある調査か分からないが、ちょっと気になった記事があったのを思い出した。
 

 2割が「死んでも生き返る」=「何となく」理由に−小中高生の意識調査
 死んだ人が生き返ることがあると考える子供が5人に1人いることが、小児神経科医の中村博日本女子大教授らの調査で分かった。死を正しく認識している子は3割にとどまり、中村教授は「『生まれ変わり』との混同が含まれるにしても多すぎる。死の認識の低さが最近の子供による事件や問題行動につながっているのではないか」と分析している。
 調査は昨年、全国の小中高校の協力校に質問用紙を送り、記入後返送してもらう形で実施。小学生389人、中学生1407人、高校生101人の計1897人から回答を得た。
 「人は死ぬとどうなると思うか」という問いに対し、「生き返る」という回答を選んだ子は173人(9.2%)、「生き返ることもある」は240人(12.7%)で、合わせて21.9%。「生き返らない」「分からない」がともに3割強だった。
 そう思う理由をたずねたところ、生き返ると答えた子は「何となく」が53.0%で、「見たことがある」「教えてもらった」もそれぞれ11.3%、17.8%あった。(時事通信) - 12月11日15時0分更新

 前に『子どもの自然体験の低下』の時にも書いたが、これは教育以前の問題であろう。競争一辺倒でやってきた、日本という国のあり方自体が問われているような気がする。