教師のニュース。

 日教組の組織率30%切る 低下に歯止めかからず
 日教組に加入する小中高校などの教職員の割合が29.9%となり、初めて30%を割り込んだことが10日、文部科学省のまとめで分かった。昨年同期に比べ0.5ポイント低下。
 調査開始の1958年には86.3%の高い組織率を誇ったが77年以降、下がり続け、89年の分裂を経て90年には36.9%まで落ち込んだ。その後も低下に歯止めがかかっていない。
 集計は10月現在で、組織別では最大組織の日教組が30万9913人、全日本教職員組合(全教)7万8791人、全日本教職員連盟全日教連)2万3867人。
 労組加入者の合計も前年比1万6888人減の50万3189人。組織率は1.2ポイント下がり48.5%で過去最低となった。
 新採用者の組合加入率も25.2%で最低。(共同12/10 17:33)

精神疾患で休職の教員、最多の3千人超 文科省まとめ
 精神性疾患のため、昨年度に病気休職した全国の公立学校教員は、前年度より507人増えて過去最多の3194人だった。文部科学省が10日、まとめた。また、懲戒処分を受けた教員の数は、「わいせつ行為」が155人、「体罰」が173人でいずれも過去最多だった。一方、卒業式などで「君が代」の斉唱時に起立しなかったとして東京都教委が大量処分を行い、この問題をめぐる全国の懲戒者数は前年度の約7.5倍の194人にのぼった。
 全休職者6304人のほとんどは病気休職で、その半分以上は精神性疾患が原因だ。精神性疾患で休職する教員の数はこの10年増え続けており、教員約290人に1人の割合になる。94年度(1188人)からの10年間で約2.7倍になった。
 東京都教職員互助会「三楽病院」の中島一憲・精神神経科部長によると、同病院の03年の現職教員の新規患者は353人。98年の263人から90人増えている。50代のベテラン層が多く、「現場の変化についていけない」という訴えが目立つ。悩みの1位は「生徒指導の問題」で「職場の人間関係」が続く。
 一方、交通事故やわいせつ行為などで03年度に懲戒処分を受けた教員の総数は1359人(02年度1213人)。訓告や諭旨免職も合わせると4341人(同3545人)だった。
 「わいせつ行為等」による懲戒処分者のうち、約7割の107人が懲戒免職になった。勤務する学校の児童・生徒に対するものが85人、卒業生に対しては6人いた。文科省は、児童・生徒に対するわいせつ行為があれば、原則として懲戒免職にするよう教育委員会に指導している。
 「体罰」の懲戒処分者は前年度比36人増。免職が1人、停職が21人いた。体罰による被害は、骨折・ねんざが22人、鼓膜損傷が30人、外傷が57人などとなっている。
 一方、卒業式で「君が代」を斉唱する際、起立しなかったなどとして、過去最多の計194人が戒告処分を受けた。うち179人は東京都の教員だった。ほかは広島県の13人、広島市、石川県が各1人となっている。
 このほか、指導力不足を理由に5人が分限免職となった。(12/10 18:59) <<

 2004年12月10日(金)
 小学校の英語教育 初の実践研究大会 京都、教師ら700人が参加
 全国で急速に浸透している小学校の英語教育にかかわる教職員のネットワークづくりを目指し、初の「全国小学校英語活動実践研究大会」が十日、京都市で開かれた。三十八都道府県から教師や教育委員会職員ら約七百人が参加し、午前中は市内三校で公開授業が行われた。
 京都市教委によると、全国の小学校の九割が何らかの形で英語教育を導入している。
 京都市は全国でいち早く全市立小に英語教育を取り入れ、教材や指導方法などが確立されている英語教育の先進市とされ、大会は指導者養成や指導方法、カリキュラムの共有などのため、教師らで構成する実行委員会が主催した。
 この日、同市下京区の市立洛央小で行われた四年生の公開授業では、学校内に隠した校章を児童がグループで捜した。児童と教師のやりとりはすべて英語で行われ、参加者は、児童が楽しみながら英語に親しむ様子を見守っていた。
 午後には同区内の市総合教育センターに会場を移して、実践報告などが行われる。