昨日のつづき

 昨日書いた米大統領選とIQに関する資料を検索していたら、『民主党員と共和党員のの脳の違いをスキャン技術で探る』という記事を見つけた。それは、『機能的MRI』(fMRI)と呼ばれる脳スキャン技術を使い、民主党員と共和党員の脳の構造や活動を見つけ出し、何がその二つをわけさせるのかというものだった。それによると…

 今年9月、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のジョシュア・フリードマン博士とマルコ・イアコボーニ博士は、共和党員と民主党員それぞれ10名ずつの脳をスキャンする作業を終えた。各被験者には、3名の大統領候補――現職のジョージ・W・ブッシュ大統領、ジョン・ケリー上院議員ラルフ・ネーダー氏――の画像を見せた。

 民主党員と共和党員の脳の活動には、いくつかの違いが浮かび上がった。たとえば共感の場合、民主党を支持するある被験者の脳は、ケリー上院議員の画像を目にして、「まるで美しい夕焼けを見たような、非常に深い一体感に」満たされて活性化した、とフリードマン博士は述べている。共和党員がブッシュ大統領の画像を見たときの脳の活動は、「実際に人と接した場合に近く、たとえば、自分が誰かに微笑んだら、その人も微笑を返してきたような」反応だったという。

 そして9月11日の同時多発テロの画像を使ったブッシュ陣営の広告を見せたとき、小脳扁桃――たいていの人の場合、蛇を見たときに活性化する部位――が活発になった人数は、共和党員よりも民主党員のほうが多かった。この現象から、2人の研究者は、潜在意識のレベルにおいて、民主党員が警戒すべきだと受け止めている物事について、共和党員は気にかけていないようだ、と結論づけている。

 それを見て、以前読んだある記事を思い出した。それは、『ギャンブルに後悔は大事 脳の機能が勝負に影響』という記事で、それによると…

 ギャンブルに勝てないのは、脳の「後悔」を感じる場所がうまく機能していないため―フランスの国立科学研究センターなどの研究グループがこんな研究結果をまとめ、20日付の米科学誌サイエンスに発表した。
 脳の額近くにあり、意思決定や物事への心配に関係するとみられる「眼窩(がんか)前頭皮質」という領域に注目。ここに障害がある人と健康な人に、実際に金をかけてルーレットのようなゲームをしてもらって調べた結果、障害がある人は「後悔」を示す感情が極めて弱く、負けも大きなマイナスになったという。

 この二つの記事を合わせてみれば、ある一つの答えが出てくるように思える。