フリーター、ニート、引きこもり、パラサイト・シングル…、この問題は、将来の日本を没落に向かわせるものだろう。──自分がそうであるから、よく分かる。

 フリーター課税、2007年から強化…自民税調方針

 自民党税制調査会は3日、就労期間が1年に満たないフリーターやアルバイトなどの短期就労者に対する個人住民税の課税を強化する方針を固めた。短期就労者が1月1日時点で給与の支払いがないと課税漏れが起きる仕組みを改め、雇用主(企業)に対して、幅広く「給与支払報告書」の提出を義務付ける。来年度税制改正大綱に盛り込み、2006年1月から適用して、2007年から課税する方向だ。
 個人住民税は、1月1日現在で給与支払いを受けた人が課税対象とみなされ、毎年、企業から1月1日現在の在職就労者について前年の給与支払い実績の報告を受け、その年に課税する。
 このため、1月2日から12月31日まで働いても、1月1日に働いていない短期就労者は企業に報告義務がなく、個人住民税がまったく課税されないケースがあった。
 フリーターは1990年の183万人から2001年には417万人と倍以上に増えており、自民党税調は、こうした課税漏れを放置すると、正しく個人住民税を納めている納税者との不公平感を一層助長すると判断。具体的には1月1日時点に給与支払いの実態がない場合でも、報告書の提出を求める。企業の負担軽減策や、収入が不安定で、翌年に個人住民税を負担できない短期就労者への対策も検討する。(読売新聞) - 12月4日3時7分更新

 そして産経抄

こういう題材をテーマにするとまこと気が重い。朝の食卓にもふさわしくないというと、それなら取り上げなきゃいいといわれそうだが、やはり書かざるをえない。この家庭破壊・家族否定の暴力は、ただごとでないからである。
 ▼いずれも十一月下旬、茨城県下で起きた。水戸市に住む無職少年(19)は、中学教師の父(51)と元小学教師の母(48)を鉄アレイで十回も殴って殺した。「両親から習い事をしろと言われたのに腹を立てた」といい、「祖父や妹も皆殺しにしようと思ったが、途中で力がうせた」という。
 ▼その翌日、こんどは土浦市で長男(28)が、父(57)と母(54)と姉(31)の三人を包丁で刺し、金づちで殴って殺した。「日ごろから家族と仲が悪く、やらなければやられると思った」と供述している。一家は地元でも名士で通っていたという。
 ▼水戸市の十九歳はおとなしく、私立高時代は成績も良く、問題行動を起こしたこともなかった。たびたび注意する祖父にうらみは持っていたようだ。一方、土浦の二十八歳の男は家庭内暴力の常習者だった。水戸の両親殺しに触発されたわけではないと供述しているという。
 ▼しかし二人の若者に共通していることがある。勉強もせず、仕事ももたず、働く意欲もない「ニート」(Not in Education,Employment or Training=NEET)と呼ばれる仲間だった。ないないづくしの若者だ。人間関係が希薄で、いわゆる“引きこもり”一族だった。
 ▼こうした引きこもりの若者は全国で百万人は下らないという。その若者が過度の孤独感や不安感をつのらせ、親や兄弟に向かってこうも攻撃的になるのはなにゆえか。家族を否定し家庭を破壊する思想?の底流をつきとめる必要がある。

 まあ、産経抄子の場合、「自由の行き過ぎ」とか「愛国心道徳心の欠如」とか「父性の喪失」とか、あるいは「日教組教育=戦後民主主義教育」の結果ということになろうか。
 わたしは、明治維新以来作られてきた戦前の思想と西洋の資本主義思想が結びついて発展してきた日本資本主義の歪みで、人間(の脳)がまともに成長できない環境になっていると考えている。